ししゃもの雑記

子育て中のアラサー主婦が好きなことを気ままに綴ってます

昔体験した「女性活躍推進」について考えてみる話

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昨今、女性活躍推進法がうんぬんとかで女性が輝く社会なるものを目指している日本社会について専門家でも何でもなく一人の働いてた女性として当時感じていたことを、以前勤めていた会社での出来事を絡めて書いていきたいと思う。
今回は真面目(いつも真面目です)。

私が体験した女性活躍推進

事務職(一般職)なのに「課長になれ」だと?

わたしは世にいう事務職で採用されて正社員として働いていた。全国に支社のある大手といえば大手。不満もたくさんあったけど(そら仕事だからあるよね)、同僚に恵まれてなんとか辞めることなく働く日々。

その会社は年度初めに必ず一年の目標数字や習得項目などを部長に提出して面談を行うことになっていたんだけれど、とある年度初めの面談で

「うちの会社、女性活躍推進してるからさ、課長代理になる勉強して。ゆくゆくは課長になってほしい。」

と突然告げられたアラサーの私。

「は????」

いや、わたしったらどっちかってーと縁の下の力持ちタイプで人前に出てしゃべるのも得意でなければ統率力もないし、他人を注意するのとかすんごい苦手なんですけど。小学校の時にちょっと勘違いして学級委員とかやったことあるけど、全然クラスまとまんなかったし、ちょっとやんちゃで元気な子が横やりで声かけたほうがうまくいってたから自分はそういうの向いてないって心の底から自信があるんですけど。自分で言うのも変だけど、見た目によらず(どんな見た目かは割愛)繊細なタイプで自分の一言で相手が怒ってないかとか後から悶々と悩んだりしちゃうんですけど。絶対無理。ハゲる。

私の意志と会社の意志のミスマッチ

私がその時点で知っていた課長代理は総合職で転勤族の男性課長代理もしくは、やる気に満ち溢れて負けん気の強いバリバリ仕事できる40代の女性課長代理。その女性課長代理は私と同じ事務職で入社していたが社内試験を受けて総合職(転勤なしバージョン)に職種転換していた人。正直、私とは人種が違うと思っていた。

「いや、向いてないと思うしそういう前提で入社してないのでちょっと…」

なんて言ってみるけど受け入れてはもらえず。
なんちゅーミスマッチ。
偉くなりたいとか仕事で影響力持ちたいとか思ってたら総合職で入社しとるがな。
なりたい言う人に役職つけたれよ。

てか、就活のとき色んな職種で就職試験受けたけど、何社か内定でたのは全部事務職だった。やっぱ総合職やるほどの能力ないんだなって、多少傷ついたけど自分の適性を知れてよかったと結果に納得したのに。総合職向いてないって社会が判断したのに、勝手な世の中だ。

女性を闇雲に役職につけることが女性活躍推進なわけないだろ

わたしはそれから退職するまで約2年間、面談のたびにこの話をされ、代理にはならなかったものの部門のリーダーを任され(わたしより年上の先輩はいたが、新世代のリーダーが必要だ云々と言って支社内でも30歳前後の人間が指名されていた)、ひーこら言いながら派遣さんや社員をまとめる仕事をやることに。

リーダーをやったことに不満はないし、良い経験になったと思っている。

ただ!!

女性活躍推進っていうのは、「こういうこと仕事をやりたい!」という希望を持っている女性に対して女性であることを理由にその仕事を任せてもらえないという状況を作らないということではないんかい!?

数値目標なんか作るから(数値目標ないと、みんな具体的に動かないんだろうけどさ)今度は逆に女性というだけで、適材適所とは言えない人事やっていろんな部署疲弊させてんじゃないんかね?下で働くものの気持ちで言わせてもらうと、仕事が滞りなく進むのであれば上司は男でも女でも良いのだよ。どっちでもいいの。女性活躍推進の言葉に踊らされて、能力が足りなそうな女性を責任のある役職に就かせることが、逆に女性に対する目を厳しいものにしてることに気づいておくれよ。役職ある人間は部署の行方を左右するんだから、そこは性別関係なく能力で適材適所に配置する!能力がある人であれば女性であることを理由にその人の可能性を否定しない!これが本来のあるべき姿だと思うのだが。

30代は過渡期の世代?まずは意識改革から。急激な変化にはついていけないよ…

そして今の30歳より少し上の世代は、おそらく過渡期の人間で、わたしのように事務職や一般職という名の業種で入社して出世していくことを念頭に仕事をしていなかった人が一定数いると思う。その人達に突然「役職付きになれ」つったって、青天の霹靂で心の準備なんかできてないから。仕事は一生懸命やってたけど、事務職って要はサポートの要素が強い業種でしょ?それを突然マネジメントやれって、あーた。求められる能力と資質が違うんじゃないだろうか。私は柔軟性のない人間なのでその思いが拭えず、最後まで「総合職に転換します」とは言えなかった。そんな凝り固まった考えを持っている人間もいるので、まず意識改革にもう少し重点を置いてはくれないだろうか。なんだか女性が活躍できる社会に!って叫ばれ始めてから会社の中での役割の変化のスピードがすごすぎてついて行けなかった感じ…。

今思うこと

実際に私の友人たちは責任ある職に就くようになってきました。とっても大変そうだけど、すごいなぁと心の底から尊敬している。その姿を見ると頑なに「嫌だ!!」って言わなくても良かったかなぁ?とか勝手なことを考えてみたり(笑)。

仕事をやめて3年程経つので、もしかしたらもう世の中の人や会社の意識は変わっているのかも知れないけれど、当時感じた違和感をブログに書きなぐってみた。本当に気持ちを書きなぐっただけなので、「ぜんぜん違うし!」って思う方も、「こいつわかってねーな」と思う方もいらっしゃるかと思うが、こういう意見の人もいたよ程度に読んでいただけるとありがたい。